2018年6月18日に大阪で震度6弱の地震がありました。
地震時にコンクリートブロックが倒壊し、それに巻き込まれた小学生が亡くなりました。
今回は、コンクリート基礎と敷地の関係性について考えていきます。
敷地境界線と基礎の取り合いをどのように設定するかによってコンクリートブロックの強度は大きく異なります。
Contents
コンクリートブロックの種類と塀の高さ
コンクリート基礎は、I型・L字型・逆T字型があり、安全性は逆T字型が高く、L字形・I形の順になります。
I形基礎の場合には塀の高さを低く抑える必要があり、L字形・逆T字形基礎の場合には塀の高さを2.2mまで施工することはできますが、安定性や倒壊時の被害を考慮して、できる限り低く設定しましょう。

塀の高さ (mm) |
根入れ深さ(mm) | |
I形基礎 | L字形基礎 逆T字形基礎 |
|
1000 | 350 | 350 |
1200 | 350 | 350 |
1400 | 400 | 350 |
1600 | 450 | 350 |
1800 | 500 | 350 |
2000 | - | 400 |
2200 | - | 450 |
I形基礎・L字形基礎・逆T字形基礎のメリットデメリット
I形基礎とL字形基礎・逆T字形基礎の違いの大きな違いは施工性と安全性(塀の回転しにくさ)、隣地境界との関係性です。
①施工性、②安全性(塀の回転しにくさ)、③隣地境界との関係性について見ていきます。
①施工性
I形基礎の場合、地盤の掘り起こし量を小さくすることができ施工性がよいですが、L字形基礎や逆T字形基礎の場合には地盤の掘り起こし量が大きくなり、I形基礎と比べて施工性が悪化します。

②安全性(塀の回転しにくさ)
安全性(塀の回転しにくさ)については、L形基礎・逆T字形基礎の場合には基礎底盤や、基礎底版上の地盤の重量が回転抵抗するのに対し、I形基礎の場合、底版による回転抵抗の効果がないため、安全性は低下します。

③隣地境界との関係性
外構を含む構造物は自分の敷地内に納める必要があります。
I形基礎・L字形基礎の場合、自分の敷地ギリギリまで塀を立てることが出来ますが、逆T字形基礎の場合、基礎底版の一部が相手側の敷地にはみ出してしますため、用いることが出来ません。(相手側の合意があればOK)

基礎形式のまとめ
以上をまとめると、次の表の通りです。
施工性 | 安全性 (塀の回転 しにくさ) |
相手敷地 との関係 |
|
---|---|---|---|
I形基礎 | ◎ | △ | ○ |
L字形基礎 | ○ | ○ | ○ |
逆T字形基礎 | ○ | ◎ | △ |
コンクリートブロック塀の基礎は①I形基礎、②L字形基礎、③逆T字形基礎があります。
I形基礎は施工性が良好ですが、L字形・逆T字形は施工性に劣ります。
I形基礎は回転しやすく安全性が小さいですが、L字形・逆T字形は回転しにくく安全性が高いです。
I形基礎・L字形基礎は隣地境界ギリギリに施工できますが、逆T字形は敷地ギリギリに施工できません。(隣地所有者と合意できていれば、逆T字形基礎も施工できます)
住まいのセカンドオピニオンのすすめ
いかかでしたか。
今回の報告も含めて、1面だけで判断せず、多面的に検討する必要があります。

住宅の建設の場合、①利便性や②価格、③安全性などを総合的に判断する必要があると思います。
①利便性や②価格を総合的に判断するには、いくつかの提案プランを比較することがおすすめです。
住まいおは大変高価な買い物です。
1人の営業トークだけで決めてしまうのは、大変もったいないと思います。
タウンライフでは、大手ハウスメーカーのプランを『無料』で『同時に請求』できるのでとても便利です。
「無料」で『同時に請求』したプランを見て、もう一度考え直す、 住宅を買うのを止めるということも視野に入れても問題ないと思います。
実際に請求しようと思ったときには、各メーカーから、「より良いプラン」を引き出すため、以前「ゆこな」で紹介したこちらのページも参照してみてください。
メーカー・工法によっても『安全の考え方』が違っています。
おのおののプランを入手して、①利便性や②価格の『適正な設定』を住宅メーカーではなく、自らが決めていくことが必要なのだと思います。
とはいっても、住宅の専門的なことをどのように決めてゆけばよいのか、と感じるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな時、わたくし”ゆこな”が、皆様によりそって、「住まいのセカンドオピニオン」として安全性の考え方についてのサポートし、皆様のよりよい住まいつくりのお手伝いができれば、と考えています。

「ゆこな」のセカンドオピニオンのご依頼・ご質問はご遠慮なく、メールお願いいたしますね。