今回はコンクリートの構成材料と調合条件について考えていきます。
特に水の量によって、コンクリートの強度や流動性、耐久性が大きく変化します。
コンクリート打設時に雨が降っていたり、高温などでコンクリートの水分量が変化するような場合には、コンクリートの性能が変化する恐れがあるため、コンクリートの水の量(水セメント比)を適正に監理することが重要です。
今回は、コンクリートの構成材料と調合条件について紹介いたします。
コンクリートの構成材料
コンクリートは①水(W)・②セメント(C)・③粗骨材(砂利)(S)・④細骨材(砂)(G)から構成されています。
コンクリートを混練すると、4%程度の⑤空気が含まれます。
水を加えるとコンクリートの流動性が向上しますが、未反応の水は蒸発してコンクリート内部に空隙を発生させることになります。
未反応の水が多いとコンクリートに空隙が発生し、強度が低下するため、水を加えずにコンクリートの流動性を向上させるなどの理由から、必要に応じて⑥混和材などを加えることもあります。

ちなみに、モルタルは①水(W)・②セメント(C)・④細骨材(砂)(G)からなります。
コンクリート配合の基準
コンクリートの配合については、社団法人日本建築学会「建築工事標準仕様書・同解説JASS5鉄筋コンクリート工事」の「5節 調合」が参考になります。
コンクリートの調合条件
コンクリートの空気量について
硬化したコンクリートに混入した水が凍結して氷になると体積が膨張し、コンクリートに微小なクラックを誘発しますが、4%程度の適正な空気量がコンクリートに混入することで、コンクリートが凍結したときの水(氷)膨張によるコンクリート微小クラックを防止します。
空気量が多い場合にはコンクリート内部に空隙が発生するが、適正空気量の場合にはコンクリート内の水凍結による強度低下を防止します。
細骨材について
細骨材は様々な粒系の砂が交じり合っていることから川砂が適正であると言われていますが、川からの砂採取による環境問題の関係から、海砂を用いることもあります。
川砂に塩分が含有していると、アルカリ骨材反応(塩分により鉄筋のさびを誘発し、鉄筋が錆びると鉄筋がふくらみ、鉄筋が膨らむことでコンクリートのひび割れは発生するという不具合)が発生する恐れがあります。
そのため、海砂を用いる場合には、十分に洗浄したものを用いる必要があります。
品質の良いコンクリートを打設するには
コンクリートに水を混入すると流動性が向上します。
安易にコンクリートに水を混入すると、コンクリートが分離したり、未反応の水が蒸発して内部コンクリートに空隙が発生し、強度が低下するなどの不具合が発生します。
コンクリートに安易に水を混入することを避ける必要があります。
強い降雨時にコンクリートを打設すると、コンクリートの水量(単位水量)が多くなり、強度が低下する恐れがあります。
また、高温時にコンクリート打設時間が長引くと、コンクリートの水が急激に蒸発し、不具合が発生する可能性があります。
冬にコンクリートを打設する場合には、水が凍結するなどの不具合が発生する可能性があります。
コンクリートを打設したあとに養生シートをはらずに放置すると、コンクリート表面にひび割れが発生する可能性があります。
住宅の基礎などに、品質の良いコンクリートを打設しようとするならば、コンクリートの打設に関する話合いの場を設けることが必要です。
コンクリートの打設計画を住宅メーカーに確認し、疑問があれば恥ずかしがらずに質問することも必要です。
コンクリートは、水・セメント・粗骨材(砂利)・細骨材から構成される。
コンクリートの強度を発現するには、適正な配合比とする必要がある。
特に水の量には注意する必要がある。
良い品質のコンクリートを希望する場合には、住宅メーカー等とコンクリート打設計画を話しあい、十分な説明を受け、疑問点があれば、恥ずかしがらずに質問することが大切。
住まいのセカンドオピニオンのすすめ
いかかでしたか。
今回の報告も含めて、1面だけで判断せず、多面的に検討する必要があります。

住宅の建設の場合、①利便性や②価格、③安全性などを総合的に判断する必要があると思います。
①利便性や②価格を総合的に判断するには、いくつかの提案プランを比較することがおすすめです。
住まいは大変高価な買い物です。
1人の営業トークだけで決めてしまうのは、大変もったいないと思います。
タウンライフでは、大手ハウスメーカーのプランを『無料』で『同時に請求』できるのでとても便利です。
『無料」で『同時に請求』したプランを見て、もう一度考え直す、 住宅を買うのを止めるということも視野に入れても問題ないと思います。
実際に請求しようと思ったときには、各メーカーから、「より良いプラン」を引き出すため、以前「ゆこな」で紹介したこちらのページも参照してみてください。
メーカー・工法によっても『安全の考え方』が違っています。
おのおののプランを入手して、①利便性や②価格の『適正な設定』を住宅メーカーではなく、自らが決めていくことが必要なのだと思います。
とはいっても、住宅の専門的なことをどのように決めてゆけばよいのか、と感じるかたもいらっしゃるのではないでしょうか?
そんな時、わたくし”ゆこな”が、皆様によりそって、「住まいのセカンドオピニオン」として安全性の考え方についてのサポートし、皆様のよりよい住まいつくりのお手伝いができれば、と考えています。

「ゆこな」のセカンドオピニオンのご依頼・ご質問はご遠慮なく、メールお願いいたしますね。